3月だというのに冷たい雪が舞う札幌で、関東風おでんの店小春へ。

店の暖簾をくぐると思わず店内の佇まいに見入ってしまった。暗めの店内の中心には使い込まれた食器棚、くもりのないガラス、整然と並べられた器…。
50年以上営業されているとあって、どれもかなり年代物なのに清潔感にあふれていて、料理を食べる前から一目で気に入ってしまった。
関東風の真っ黒なだしだが、味は醤油の味もきつすぎず意外にあっさり、大ぶりの大根も味はしっかりしみてほろほろとくずれるほど。
たねは定番のものから、たらの子「たち」や、つぶ、じゃがいも(大きい)、わかめ、等々迷うほどいろいろある。
注文があってから鍋に入れるつみれは、なんとほっけで作った自家製。
すり身が荒っぽく逆にほっけの風味がそのまま味わえる。
他にも自家製のたねが多くどれも旨そうだった。皿に盛り客に出す前に、専用のはさみで大きな具に切れ目を入れてくれるのが面白かった。
女性3人で切り盛りしている店ならではの心遣いだ。酒は店主出身の山形の最上川、はじめに燗で飲んだが少々甘く、冷やで飲んだ方が美味しかった。
実は小春に来る前に、ジンギスカンの名店だるまに行ってしまったので当然ながら小春ではあまり食べなかった。が、絶対にまた来て今回食べなかったメニューを注文するぞ!と心に決めて店を後にした。
小春は地元だったら絶対常連になりたい店だ。
しみじみ度 ★★★
おでん小春
北海道札幌市中央区南3条西3丁目
克美ビル2F
011-231-1736
17:00〜22:30 日曜休